ヨガを始めたきっかけ
きっかけは20代後半、慢性的な腰痛(家具や家電を運搬する仕事に就いていた)に悩まされ、整体の先生から「ヨガは腰痛、肩こりに良いですよ」という提案だった。
当初は、「ちょっと本格的なストレッチ」くらいの気持ちだったが、地道に続けていくうちに腰痛や体調だけでなく、メンタルも整うことに気づいて「これは絶対続けたほうが良い」と、ゆるく継続していくうちに14年が経った。
実際にヨガレッスンに通ったのは計10回ほど
始めてから3年間くらいは本やyoutune動画で基本のポーズを予習しつつ、初心者向けのヨガレッスンにも足を運んでいました。と言っても3年間で10回だから1年に3回くらいしか行ってない。4ヶ月に1回のペース。とてもヨガやってますと言える頻度ではない。ヨガレッスンに足が向きにくかったのは経済的な理由も少しはあるけれど何より、
「男一人でヨガレッスンに行く勇気がなかった」
これに尽きると思います。
独学でヨガをやろうと思った理由。
「私の場合、今も昔も友達少なくて、ましてや「ヨガ一緒に行こう」と誘える友人知人は皆無だったし、何よりヨガ教室というのは参加者の大半が女性。そこに男一人、しかも未経験で足を踏み入れるのはハードルが高すぎた。もちろん男性参加OKを謳っているクラスもあるし、講師自身が男性のレッスンもある。しかしそれはどちらかというと個人でヨガトレーナーやっている教室だったりして、もう少しコア層というか、初心者にはやはりハードルの高い場所だと私は感じてしまった。
ならば、ということで本やネットや動画を駆使して、独学してみようと考えたのが始まり。ヨガは一人でできるし、人と競争するものでもない。独学とは相性の良いフィットネスだと思ったのです(もちろん、注意すべき点はある。後述します)
14年経った今も馴染みの先生もいないし、ヨガ仲間もいない。
参考にしたのはヨガ書籍を数冊と、youtube動画。
当然、独学には良い面と悪い面がある。
14年間やってきて感じることをサクッと書いてみようと思います。
ほぼ独学ヨガを14年続けて良かったこと
⑴お金がほとんどかからない
ヨガを始めるにあたって最初に購入したものは以下のもの。
・ヨガマット
ヨガは畳やフローリングでもできるけれど、「地面のグリップ」がないとキープしづらいポーズも多くある(基本ポーズのダウンドッグなど)
よって、ヨガマットがあるに越したことはない。厚みは6mmくらいあると良いと思う。
リバーシブルのタイプなら裏表使えるので、片面が練習の積み重ねでボロボロになってしまっても、まだもう一面残っている。
13年続けてきて、現在のマットは2代目。大変に経済的である。
練習の程度や頻度にもよるけれど、一度買えば、5年以上使えることになる。
(↑今使っているヨガマット。厚みは6mmが適度だと思う。10mmくらいの非常に分厚いタイプも人気だけれど、厚すぎると逆に柔らかすぎて足裏の感覚が鈍くなってしまう気がします)
・ヨガ書籍
ヨガを始めた時、一番最初に参考にしたのはこちら
「ヨガから始まる心と体をひとつにする方法」 ケン・ハラクマ著
世の中には数多くのヨガ本があるけれど、この本はこの先もずっとバイブル的に手元に置いておきたい1冊。
専門用語は控えめ、馴染みやすい文章でヨガの深い部分に触れられる。
本格的なポーズの説明ではなく、
ヨガをすることでどんな自分になれるのか、
日常生活においてどのようにヨガを活かすのか、
そもそもなんのためにヨガをやるのか、
そんな根本的なことを考えさせてくれる。
(買ったのは2011年、まさにヨガ始めたばかりの頃だった。今も本棚の隅っこにずっと置いてある)
・・・そんなわけでヨガを自宅で独学でやると、驚くほどにお金はかかりません。
・ヨガマット 3000円×2つ = 6000円
・ヨガ書籍×数冊 = 約5000円
・10回ほど行ったヨガレッスン 約4000円×10回 = 40000円
これを13年、つまり156ヶ月で割ると、
51000円 ➗ 156ヶ月 = 326円
月額326円!(何でも月単位に換算すれば良いものでもないけれど)
⑵家で1人で、いつでもできる
独学ヨガなら、ヨガマット1枚と畳一畳のスペース、自分の身体一つ、動きやすい服装(おしゃれなトレーニングウェアでなくジャージで十分です)があればできる。
特別なシューズや高価な道具も必要ないし、外の天気が雨でも雪でも台風でも関係ない。
(20代の頃ランニングに励んでいた時、悪天候で1日走れないと、逆にそれがストレスになってしまう…そんな本末転倒なことが良くあった)
行う時間だっていつでも良い。おすすめなのは早朝だけど、休日の夕方など、翌日の仕事のことを考えてしまったりで憂鬱な時に15分でもヨガをすると、前向きな気持ちが戻ってくる。
ほぼ独学ヨガを13年続けて、良くなかったこと
言うまでもなく、独学は良い面ばかりではない。デメリットもあります。
⑴ヨガ仲間はできない
ヨガ教室に出向かず、家で黙々と練習するわけだから、ヨガを通じての友人知人、人脈は生まれません。当然といえば当然。
ただ私は、
自分の体とヨガマット1枚さえあれば、一人ぼっちでも、何時だってできることが、ヨガの最も良いところの一つだと考えているので、自宅での独学ヨガはピッタリだった。
⑵上級者からの刺激、ヨギーとしての効率良いレベルアップはむずかしい
ヨガを始めて2〜3年目の頃、都内のヨガクラスに足を運ぶことがあった(合計10回程度)
そこでプロの先生から教わることは本当に多かった。鍛錬されたアーサナ、ポーズからポーズへの移行動作、立ち姿はとてもうつくしい。それを目の当たりにするだけでも勉強になる。
また、周りの人に刺激を受けながら1時間以上ポーズを行い続けると、終わる頃には絞り切った雑巾のようにヘトヘトで、最後のシヴァ・アーサナ=死体のポーズでは、本当に魂が抜けてしまう感覚を味わえた。(ただ寝てしまっているだけの時の方が多かったけれど)
ヨガレッスンで、限界まで集中してやり切る達成感と充実感は、自宅での個人練習ではたどり着けないと思う。
⑶高レベルのポーズ、怪我のリスクがあるポーズには挑戦できない
ヨガでは、普段の日常ではまずやらないような関節の曲げ方や捻り方、複雑で高度なポーズも存在します。
それらを自宅での独学で習得するのはやはり難しい。
特に、逆立ち系のポーズは家で1人でチャレンジするのはとても危険です。
どれだけ書籍や動画でインプットして、やれると思っても万が一があるのでやめましょう。
【まとめ】
気づけば13年間ヨガを継続できたのは、家で1人マイペースにやってきたからだとも思います。
もしも毎月毎週、家から外に出て、定期的にヨガレッスンやイベントに通うやり方だったら、経済的な面や人間関係など、外的要因に負けて、途中でヨガから離れてしまっていたかもしれない
(特に経済面は、恥ずかしながら職を転々、正規だったり非正規だったり安定しない人間のため、そうなっていた可能性は高い…)
それでも、
「今からヨガ始めたい」
「興味あるけどいきなりヨガレッスンに行くのはハードルが高い」
そんなふうに考えている方は、まずは簡単なポーズからゆるく始めてみるのはいかがでしょうか。
今は家にいながら配信でヨガを学べる時代です。zoomとは違い、他のレッスン生から見られることもなく、自分のペースでヨガができる。自意識過剰だとは思うのだけど、男一人でヨガレッスンに行った時、周囲の目線を気にしないでいれるほど、私は達観していませんでした…14年前にこういうサービスあれば良かったなと、心底思う。